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ロワール河流域 (2004)

他のフランスの地方同様に2004年のロワール地方も収量の少なかった2003年のリカバリーとして収量が大幅に増え、ブドウがバランスを取り戻そうとした年になりました。

2003年の秋は日照時間785時間を記録しますが、大西洋から吹き付ける風により新鮮な空気を取り込めたのに加え雨が多かったなどの恩恵を受けます。この天候はトゥーレーヌ及びアンジュー・ソミュール地区で見られました。 冬はしばしばマイナス5℃を記録する等、とりわけ寒く、湿潤な季節となり、この寒さは平均気温まで回復した5月末になるまで続きます。この間生産者たちは霜が下りる事を恐れていましたが、霜は下りず代わりに雹まじりの雨が記録されています。

そのため春に入ってもトゥーレーヌのブドウ畑が穏やかな気候になったのは5月半ばと時間がかかり、気温が戻った事からブドウの生育スピードはようやく早まりました。5月の後半の平均気温は20℃、6月は25℃を記録しています。 開花は例年よりもほんの少しだけ早まりましたが、その後は雨が多く、冬の雨と合わさって湿度が高かったためブドウの生育スピードは緩やかになります。 このような天候から花震いや結実不良の他、ウドンコ病、ベト病が発生しますが、生産者たちの対策に寄って無事沈静化し、ブドウは成熟を迎えました。収穫は10月上旬から20日くらいまでに行われ、健康かつ完璧な成熟を迎えたブドウが収穫されています。

カベルネ・フラン、ソーヴィニヨン・ブランともに大きな成功を収めており、ソミュール・シャンピニー、シノンでは古典的かつ熟成にも耐えられるワインが出来ています。シュナン・ブランの出来の完璧でとりわけヴーヴレイとモン・ルイは素晴らしい出来、サヴニエールは驚異的な出来映えです。 しかしながら甘口に関しては壮大というよりも親しみやすいヴィンテージになりました。

ナント地区の冬は雨が多く、290mmを超える降水量と時速95kmという十分な風速の偏西風を記録しています。冬も引き続き220mmと降水量は多く、時速100kmの風が吹きます。春になると穏やかな天候に変わり、650hを超す豊富な日照量に穏やかな風も戻りました。 夏もよい天気でしたが湿度は高かったのが特徴です。しかしながらミュスカデは非常に良いものが出来ています。

中央フランス地区は北に位置する他のロワール地方に似たような気候で、冬の寒さから開花が遅れます。春には湿度が低く、ブドウの病害は発生しませんでしたが7月から夏に掛けて病害の圧力は強まりました。 8月に入っても温度は上がらなかったためブドウの成熟は進まず、成熟が始まるのは9月上旬になります。そのため収穫は9月20日から始まり、10月の頭まで掛かりました。

[参照元: www.vin-vigne.com]